とある堕天使のモノガタリ ~INTROITUS~



女達は何か勘違いしたのか、こっちに走って来た。


「…なんか来たな…」

「忍ちゃんの友達だろ?
そう態度に出すなって!」


俺にそう言うとカウンターに来た女達にゴウは微笑んだ。


「何か飲むか?」

「はい!おまかせでお願いします!」


ゴウは俺を横目で見ると「何か作れ」と合図した。


「あいよ。アルコール抜きでいいか?」

「はい!」


ニコニコする女達をスルーして俺は淡々と作った。


「君らも忍ちゃんの友達?」

「えぇ、同じゼミなの!」

「忍、あんま男の話しないから、こんなイケメンの彼が居るなんて知らなかった!」

「チンピラみてーだから言えなかったんじゃねー…いって!」


俺はゴウに一発喰らわしてからカクテルを置いた。


「チンピラって誰の事だよ…」

「おめー以外いねーだろ!」

「あれ?黒崎くんカラコン入れてるんだ!」

「いや?これは天然。」


俺は自分の目を指差して答えた。


「綺麗な色ね…もしかして髪も?」

「ん。」

「これが生まれつきってすげーよな…」


ゴウまで俺の顔をまじまじと見出した。


「なんだゴウ…俺に惚れたか?」

「俺はお前の外見じゃなくて中身に惚れてるぜ?」

「どっちにしろキモイ。」

「最初ここの人達怖かったけど、みんないい人ばっかだね~」


忍の友達はカクテルを飲みながらそう言った。



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