とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
ガクに目で例を言いながら仲間に向き直った。
「悪かったな。あまり事を大きくしたり、噂になりたくなかったんだ。
ただでさえこのナリだから目立つしな~」
笑ってそう言うとバシッと叩かれた。
「これくらい許せよ!ホントだったら殴り倒してるとこだ。」
「で?どこに行くって?」
「イギリス。
…後でバレるから先に言っておくけど、2月中には日本を発つ予定だ。」
「そんなに早く!?」
「年末に編入試験を受けれるようになったから、1年の途中から向こうの大学に入ろうと思ってる。」
先日問い合わせたら寮に空きがあるらしく、行くなら今がチャンスだと思った。
一日も早くイギリスに渡って情報を集めたい。
…手遅れになる前に…
「あんなに仲良かったのに、忍さんとも遠距離になるのか?」
「そうなるかな…」
寂しい気持ちもあるが、自分と一緒に居る事で危険が及ぶ心配はないだろうという安心感もあった。
「遠距離になって彼女の気持ちも離れるとか心配じゃねーの!?」
「俺は忍を信じてる。
…でももし忍の気持ちが俺から離れても責めない。
俺は…きっとそれでも変わらず忍を愛してると思う。」
そう穏やかに笑う俺に誰も反論しなかった。
「馬鹿が付く位一途だな…
ウリ坊ならそう言うと思ってたけどさ。」
そして俺の留学の話はまだ口外しないで欲しいと言うと、渋々了承してくれた。