とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
どのくらい寝てしまったのだろうか…
目を覚ますと付けていたはずの部屋の灯りは消え、室内は暗闇に包まれていた。
隣に人の気配があって、忍が来たのにずっと寝てしまっていたのに気付いた。
手を伸ばして忍の長い髪を耳にかけ頬に触れた。
「…忍?」
ちょっと…熱くないか?
上半身を起こして忍の額に手を当てた。
「おい、忍!熱があるじゃないか!」
「…そぉ?…そういえばちょっと頭痛いかも…」
少し目を開いてつらそうな顔をしながら起き上がろうとする忍を押しとどめた。
「動くな。…寝てていいから…」
微かに頷いて目を閉じると、忍は再び眠りについた。
それから俺は冷やしたタオルで忍の額を拭うと体温を計る。
「38.2度…結構高いな…」
明け方まで様子を看て再度検温してみたが、まだ全然下がる気配はなかった。
とりあえず何か食べさせて薬を飲ませないと…
台所でお粥を作っていると師範が起きて来た。
「あ、おはよう。悪い、起こした?」
「なんじゃ、こんな早くに…」
「忍が熱出したみたい。とりあえず飯食わせて薬飲ませようかと思ってさ。」
「最近ちょっと頑張り過ぎてたようじゃしなぁ…
後で病院連れて行ってやれ。」
そう言いながら朝食の準備を手伝ってくれた。