とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
部屋に戻ると忍はまだ眠っていた。
タオルを冷やして熱にうなされた忍の額に乗せ直した。
それに気付いたのか、瞼が動いて忍が目を開いた。
「大丈夫か?」
「…右京…ずっと看ててくれたの?」
「当たり前だろ?…まだツラいかもしれないけど少し食べて薬飲まないと…」
「…お腹空いてない…」
「なに!?それはかなりの重症だ!」
わざとオーバーにおどけると忍は弱々しく笑った。
無理矢理お粥を食べさせて解熱剤を飲ませる。
「師範も心配してた。後で病院行こうな…」
「ん…ありがとう…」
「いいって。それより汗かいたろ?体拭いてやるよ。」
「…えっ…いいよ…自分でするから…」
「あらそう…つまんねー。
じゃあタオルと着替え持って来る。」
蒸しタオルと新しい服を持って来ると、だるそうにパジャマを脱ぐ忍の様子を見ていたら怒られた。
「着替えも自分で出来るから出ててよ。」
「…見てるのもダメか…」
仕方ないから部屋を出て師範と朝食を食べる事にした。
「忍は食べたか?」
「ん~半分くらいかな…
解熱剤は飲ませた。」
「そうか…いつも元気じゃから心配じゃのぉ…」
「師範は忍の事になると過保護だよな~」
「お前に言われたくないわい!」
確かに…と笑う俺に師範も笑った。