とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
掛け布団を引き上げて忍の頭を撫でると安心したように瞼を閉じた。
「おやすみ」
そう言って忍の瞼にキスを落とすと目を閉じたまま忍はボソボソと何かを言っていた。
よく聞こえなかったが、しばらくすると寝息が聞こえたので眠ったのが分かった。
俺はホッと息をつくとベットに寄りかかりながら参考書片手に勉強を始めた。
…が、活字を見ると眠くなるのは何故だろうか。
「…そう言えば寝てなかった…」
なんて思いながら、目を閉じて忍の眠るベットに頭を預けた。
結局寝ている忍の布団に突っ伏して寝てしまった様で、忍の声でハッとして勢いよく顔を上げた。
「ぷ…そんな慌てなくていいのに…」
「ごめん…寝てたらしい…」
「いいよ。もう少し寝る?」
「…一緒に?」
「風邪うつるよ?」
「…今更だろ。」
忍の布団に潜り込んで忍の額に自分の額をくっつけた。
「ちょっと下がったかな…」
「だいぶ楽になったよ。薬が効いたみたい。」
「そっか…良かった…」
ホッと胸をなで下ろして忍を抱き寄せると目を閉じた。
「1時間だけ寝る…」
そのまま昼前に師範によってベットから引きずり下ろされるまで、俺達はしばし眠りについたのだった。