群青色のそら
「おいユウ!!」
声のする方を向くと、ショウが今にも掴みかかりそうな勢いで、ユウを睨み付けていた。
「お前、そんな言い方――」
「なに勘違いしてんの?」
「はぁ!?」
エルはユウの言葉に驚き、下げていた顔を上げる。
「どういう意味だよ!!」
「だから、勘違いしてる」
(……勘違い?)
少しぼやけたエルの視界に、訝しげなショウの顔と、真っ直ぐにエルを見ているユウの顔が映る。
表情を全く変えずに、ユウが口を開いた。
「…俺は、
あんたの気持ちは十分伝わったから、もう言わなくてもいい、って言ったの。
そういう意味だから」
「……っ」
何か言葉を出そうとするが、ショウによって不発に終わる。
「ちょっなんだよ!
紛らわしい言い方すんな!!
最初っからはっきりそう言えよ!!
つーか、もう少し言葉を学べ!!」
ショウが睨みながら、まくし立てた。
ユウは迷惑そうな顔をしながらも、
どこか楽しげだった。