群青色のそら
「勉強する前に謝れ、エルに!!ついでにオレにも!!」
今も猛烈な勢いで叫んでいるショウをよそに、エルは息を吐き出した。
(よかった…)
エルは安堵の気持ちでいっぱいだった。
それと同時に、
自分がこんなにも単純だったことに驚いた。
さっきまではあんなに悲しかったのに。
悔しかったのに。
誤解と分かっただけで、
長い距離を走り終わった後のように、清々しい気持ちでいっぱいになった。
どうしてこんな感情になったのかは、エルにもわからない。
だけど、『自分は意外と単純だった』という事実が関連して、生まれた気持ちなんだろう。
エルはそう思った。