群青色のそら
「あーやまれっ!!あーやまれっ!!」
いつの間にか、ショウは謝れコールをしていた。
(そこまでしなくてもいいのに)
エルは呆れつつも、ショウが自分の為にしてくれているのだと思うと、嬉しくなる。
(あー…
やっぱりあたし、単純なんだ…)
改めて、さっき発見したばかりの自分の性格を再確認する。
自分の事なのに、
今まで分からなかったんだと思うと、急に恥ずかしくなる。
……新たな一面に気付いた、ということにしておこう。
誰にも分かるはずがないのに、エルは心の中で秘かに納得した。
「ねぇ」
ユウがエルに声を掛けた。
謝れコールに負けたのか、本当に悪いと思っているのかは定かではないが、謝ろうとしているようだった。
ユウの瞳がエルをしっかりと捉える。
エルはなんだか恥ずかしくなって少し目を逸らした。
「…一応謝っとくわ。ごめん」
(一応…?)
エルの中でプチンと何かが切れる音がした。
さっきまで、恥ずかしいなどと思っていたエルだったが、今の一言で逸らしていた目をパッと合わせる。
ユウが少しビクッとしたが、そんなことは関係ない。