【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
私が着たのは女物の白のタンクトップとスキニージーンズ。
それを身に纏い、再び化粧台の前に座らされて、美容室で付けるつるつるのアレを被らされた。
「さて、この重たい髪の毛からどうにかしなきゃね。」
「え、ちょっと!聞いてない!」
野々村さんは鋏をクルクルと器用に回し、私の言葉なんか聞く耳持たずで三つ編みのゴムを解く。
そして、束ねた髪の毛をほぐし、霧吹きで水分を含ませると、長く重たい私の黒髪に鋏を入れた。
「中性的にするなら、肩に毛先が付くか付かないかだね。」
なんて言いながら、どんどん削ぎ落とされる髪の毛。
なんだか、良く分からない悲しい気持ちになった。
それを身に纏い、再び化粧台の前に座らされて、美容室で付けるつるつるのアレを被らされた。
「さて、この重たい髪の毛からどうにかしなきゃね。」
「え、ちょっと!聞いてない!」
野々村さんは鋏をクルクルと器用に回し、私の言葉なんか聞く耳持たずで三つ編みのゴムを解く。
そして、束ねた髪の毛をほぐし、霧吹きで水分を含ませると、長く重たい私の黒髪に鋏を入れた。
「中性的にするなら、肩に毛先が付くか付かないかだね。」
なんて言いながら、どんどん削ぎ落とされる髪の毛。
なんだか、良く分からない悲しい気持ちになった。