君が教えてくれたこと
もう、時計の針は0時を回っていた。
そろそろ寝ようと部屋の電気を消したとき、携帯が鳴った。
折越さんからの電話だった。
「もしもし」

「アンタ、由梨と付き合ってんの」

「なんだよ、いきなり」

「いいから。答えて」
「付き合ってるというか、なんというか」
「彼女じゃないの」
「ん~」
「ハッキリしないねぇ、好きなんでしょ」

「うん」
思わず答えてしまった。
何の否定もしなかった。
「気持ち伝えな。このままでいいの」
「わかってるよ」
その日、朝方まで眠ることが出来なかった。

僕は明日、由梨に想いを伝える決心をしていた。


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