マリア教会
小夜が連れて来られたのは、校舎の裏手に建つ小さな倉庫前。今は誰も使ってないようであまり人は来ない。
そこまで来た時、小夜は突き飛ばされ顔や腹を殴られ蹴られた。
自分の手は汚さないアイリが、ものすごい顔で睨んでくる。
「あんた最近、元帥と仲が良いみたいじゃない。元帥だけじゃなく、天使にも近付いてるみたいね。あの二人がこの教会にとってどれほどの存在価値があるか分かってんの?」
そんな事分かってる。けど元帥は小夜に会いに来てくれるし、天使も歌ってくれる。それは二人の優しさだから、アイリには関係ない。
血の味がする口を開き、小夜はアイリを見上げた。
「元帥は…私を救おうとしてくれた…」
こんな醜い私を絶望から拾い上げてくれた。
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