気付いてよ

「急いでるんですけど、何のご用ですか?」

「じゃあ、言わせていただきますね。霧島さん、貴方は朋哉くんのなんなんですか?」

大体予想はしてた。
今まで何回言われてきたか分からないから。

毎回同じように答える。

「ただの腐れ縁です。そんなに気にしなくても、何もないですよ。」

これは本当だ。
腐れ縁、幼馴染、そんな単語欲しければいくらでもあげる。

だって貴方たちは朋と付き合ったことがあるんだから。
それがたとえ1週間だったとしたって、私にはどんなに努力しても手に入らなかったものなんだから。

「何もないなら、朋哉くんの周りうろうろしないでよね。」

「別にうろうろなんて…」

「してるじゃない。」

可愛い顔が台無しな目の前の3人組。
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