気付いてよ
その日は疲れていたみたいで、夕飯を食べてすぐに寝てしまった。
大倉くんには寝る間際にメールのお礼と、前向きに検討してみます、とまるでどっかの政治家のような曖昧な、けれど本意は後ろ向きな返事を返しておいた。
朝起きて携帯をみると、あんな適当なメールにも拘らず、大倉くんからはありがとう、おやすみって、律儀に返事が来ていた。
学校に着いてからは、もちろん毎回の休み時間を真那に費やした。
おまけにお昼休みはこばまで連れてくる始末で、少し困ったけど、気の置けない友達と一緒にいるのはやっぱり楽しかった。
真那もこばも、中学からの同級生で、私が朋を好きだということを知っている貴重な友達だ。
久しぶりに朋のことについても色々相談して、少し気分が軽くなった。
昔から片思いの私を励ましてくれるのは決まってこの2人だった。