気付いてよ
私が言い終わるか終らないかのうちに、大倉くんが笑い出した。
「っはは!ほんっと、面白いね。こんなに買って来なくても、すぐそこなんだから、戻ってくるとかあるでしょ。」
そう言いながら、笑い続ける大倉くん。
「…笑いすぎ。」
なんだか急に自分のしたことが恥ずかしくなって、それだけ言って私は勝手にオレンジジュースの缶を開けて中身を煽った。
ただのオレンジジュースだけど、今はこれで酔ってしまいたい気分だった。
「あー、おかしかった。じゃあ、お言葉に甘えて、これ貰っていいかな?」
お金を出しながら大倉くんは炭酸の入った缶を取った。
「お金はいらないよ。さっきのお礼。…本当、ありがとう。」
あのまま一人だったら、まだ学校にいたかもしれない。
大倉くんのおかげで、沈んでた気持ちが少し浮上したのは本当だったから。
「だから、全然大丈夫だって。でも、今お金ないし、素直に奢られてもいいかな?」
「もちろん。何だったら、他のも飲んでいいからね。」
私がそう言うと、嬉しそうにやった、と言って笑った。