気付いてよ

自分の行動に整理が付かないまま、とりあえず俺は声を掛けられる前の動作を続けた。

自分でも予想して無かった行動に、俺はなんだか狐に包まれてるように感じた。

帰り道も白石の話してることに相槌を打っていたのは覚えているけど、心ここにあらずな状態だった俺は、何を話していたかなんて全然覚えてない。

どうしたんだよ、俺は。

訳分かんねーよ。

本当は訳が分からないんじゃなくて、分かろうとしないだけ。

答えはもうすぐそこまで来てる。

でも、今更なんだ。

それに、付き合ったとしても今までと同じで続かないかもしれない。

やっぱりこれは幼馴染が離れていくのが寂しいだけなんだ。
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