気付いてよ
抜かりなしよ、と言いながら私に携帯を渡しながら、早く掛けてと促した。
今は一人になりたくなかったから、本当に嬉しかった。
もちろんお母さんの返事はOKだった。
「よかった!さー話してもらおうかな。」
「…朋にね、告白した。」
「は?ま、まじ!?」
こくんと私は頷いた。
頷くと同時に目頭が熱くなる。
「でも…やっぱり告白なんかしなきゃ良かった。フラれるって分かってたけど…辛いよ…。」
「え?ちょっと待って。奏フラれたの?」
「当たり前じゃん。」
ふーん、と言いながら怪訝そうな顔で真那が私を見る。