多重人格
高校生の時はバイトばかりだった。
東京に逃げる為に。
おやじに嘘をついてバイトをした。
いつも台所で泣いていたおかんに半分をそっと渡して、残りは必死で貯めた。
自分でいれる場所を守る為とこれ以上おかんを泣かしたく無かった。
私の前では笑ってても、苦しんでるのを知っていたから…
テストで80点以下をとると殴られて、家に入れて貰えないけど、私は授業中寝てたくせに試験で80点以下はとったことがない。
試験中記憶が無かった。
私の中で頭の良い人格がいたからだ。
とにかく私はおかんを成功して守りたかった。
だけど現実は甘くは無かった。
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