特別短編集
私と隆の距離はゼロ。


あたたかい唇が、ゆっくりと重なった。




「やっと、俺のものになる気になった?」

少し離れた間に隆が囁いた。


「ならない」


「なるんだろ?」


逃げなかったのはそういう事。
彼の瞳の奥がそう言っている気がする。






「隆のものになったら何かあるの?」


なんだか恥ずかしくなってそんな事を言っていた。



「俺の全てが、美海のものになるけど?」
< 28 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop