大切な人
「話聞いてんの?!」
「黙れカス。」
「なにそれ!!ちゃんと答えてよ!」
「そんなの本人に聞け。」
「本人に聞くバカいないでしょ?!」
「おまえバカだろ。」
「なにそれ!!最低!!」
あの声は、星夜と美月ちゃんじゃん。
また喧嘩かぁ~、美月ちゃんも星夜に話しかけなければいいのに…。
星夜に話しかけてもバカにされるだけなのになぁ~。
俺はそう思っていると、突然ユリちゃんが頭の中で浮かび、ユリちゃんを見た。
いつ見ても綺麗だなぁ……。今までからんできた女の子たちと比べものになんねぇよ……。
しかしユリちゃんは、隣の席の陸斗と話している…。
それも楽しそうに……。
いいなぁ……、俺もユリちゃんの隣になりたかったな……。
そう思う度に、胸がしめつけられる。
あぁ…、俺ヤキモチやいてんだな……。
本当に俺のものにしたい……、でもユリちゃんの目に俺は映っていないんだろうな……。
…って、なに考えてんだよ!俺らしくないっ!!
ヤキモチやくくらいなら、俺だってユリちゃんと話してやるっ!!
「ユリちゃん!」
ってことで、休み時間になった瞬間に、ユリちゃんの席へ行って話しかけてみた。
「ユリちゃんって、中学生の頃は部活なにやってたの?」
ユリちゃんが大きな瞳で、俺を見て言った。
「私は吹奏楽部で、フルートをやっていました!」
俺が反応しようとした瞬間に、陸が先に反応をした。
「へ~!吹奏楽部か~!俺は陸上部で長距離やってたよ。」
「そうなんですか?!じゃあ足が速いんですね!」
「い、いや……それほどでも…。」