流星群


ガチャ


「…どこまでついて来んの?」

「んー気にしない気にしない。あ、ちょっとトイレ借りるねー」


靴を脱いで早々とあたしの部屋に入ってトイレへと向かう彼。
素早すぎて追い出す間がなかった。
とりあえずトイレから出て来たらちゃんと出てって貰おう。
溜め息をついてあたしも靴やコートを脱ぎコンビニで買った物を冷蔵庫へと入れながら男がトイレから戻るのを待っていた。










…遅い。
何がなんでも遅すぎだ。
もうあれから軽く10分はかかってんだけど。
そう思った時、丁度出てきたみたいでドアの開ける音とともに「うー寒い寒い」と声が聞こえた。


「!」

「なあ男物とかの服ねえ?」

「なっ、なんで裸…」

「ん?ああ、悪いけど勝手にシャワー借りさせて貰ったから。でも服なくてさ、ほらあの服汚えじゃん?」


そういうことじゃなくて…っ、だけどバスタオルをただ腰に巻いてるだけが唯一あたしの救いだ。
とりあえず裸のままいて貰うのもちょっとあれだからあたしのスウェットを貸してあげることにした。


「これ丈短いんだけど」

「あ、本当だ」


結構女の中では背が高かった方だと思うんだけどな。
どんだけ背高いんだこの男は。


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