Out-of-Eden―禁断の果実―
「えと、ごめんない」

「なんで行かなかった」

「そ、それは…」



私の顔から目を反らさない柊斗さん。




見透かされそうで怖い。





「遅れてしまっただけです」

「そうか」

「柊斗さん…怒ってますか?」

「……イヤ怒ってない」




でも…何時間もここで待ってもらったんじゃ。




「それより寒くないか?」

「少し」




どこに行くとは言わず前をスタスタ歩いていく柊斗さん。



慌ててあとを追う。





「……奢ってもらうなんて悪いです」

「勝手にやってるだけだ」




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