天国からのメール
そんな経験のなかった聡は、少し変な気持ちになった。


周りをよく見てみれば、和樹や慎一もセッティングをやってもらっていて、戸惑っている様子だ。


「なんか……何から何まですげぇな」


その光景を見ていた竜太から思わず声が漏れる。


セッティングが完了すると、声がかかる。


「では、WORLD LINE様のリハーサルを始めます。よろしくお願いします」


「いえいえ、こちらこそ」


テレながら、わざわざ返事をする竜太。


「では、曲を始めてください」


「わかりました」


「……なぁ竜太、いちいち返事しなくていいんじゃねぇの?」


和樹が笑いそうになって言う。


「うっせぇなぁ、やるぞ!」


聡に目で合図する竜太。


スティックカウントを取る聡。


久しぶりの、慎一を交えての演奏。


以前よりはるかにまとまっている気がする。


リハーサルが終わると、先ほどの黒い服の男性が近寄ってくる。


「お疲れ様でした。今日はもう特にありませんので、後はご自由にして頂いて結構です。明日は朝十時に、控え室にご集合下さい。ホテルは、ここから見えるあちらの八○五号室、八○六号室をとってあり、二人部屋になっています」


「え!」


驚く聡、和樹、慎一。


「え、泊まりなんですか?」


慌てて聞く聡。
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