白銀の女神 紅の王



デュークの中でどんな葛藤が繰り広げられているのかは分からないが、随分と考えているようだ。

そして暫くの後、決心したようにこちらを向き口を開く。



「よし、侍女たちも連れて行く。お前たち城下へ行きたくはないか?」


その言葉を向けられたニーナを除く侍女たちは途端に色めき立つ。

デュークの人気ぶりは本当の様だ。

シルバも容姿端麗で整った顔をしているが、あの性格。

近寄りがたい雰囲気を持つシルバよりも、愛想のあるデュークに人気が集まるのも納得いく。

黄色い声を上げて嬉しそうにこちらへ駆け寄る侍女たちを微笑ましく思いながら、城下へ向かった。






――――アーク王国、城下



「すごい……」


目の前の光景に圧倒される。



今私たちが立っているのは大通りの市場。

両サイドに軒を連ねる店はどこまで続いているのだろうかと思うほどに並んでいた。



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