白銀の女神 紅の王
「いいえ今日は大丈夫」
ニコリと笑顔を作ってジェスに微笑む。
「ただゲームの時の私の判断が悪かったから、それを注意されただけ」
今日は怒られただけで済んだが、判断ミスでウォルターが負けてしまった時などは手をあげられたりもする。
今日はラッキーな方だ。
「良かった…ウォルターさんが怒った様子で裏方から出てきたからヒヤヒヤしたよ」
胸に手をあてほっとした様子のジェスに心が温かくなる。
これが私がこの状況下に耐えられるもう一つの理由だった。
ジェスがいるからウォルターの扱いにも耐えられる。
「心配してくれてありがとう」
そう微笑んだ時だった………
バンッ―――
表の方から大きな音で扉が蹴破られる音が聞こえた。