白銀の女神 紅の王
「それで何の用なんだ?ここに来たと言う事は何かあるのだろう?」
「あっそうでした!僕からも報告があります」
ウィルは思い出したように手を叩き、先程の憂いた表情から一変して意気揚々と持っていた書類を開く。
「エレナさんを買ったウォルターと言う人の調査結果についてお知らせに来たんでした」
「何か分かったのか?」
ウィルがこうして報告に来たと言う事はやはりウォルターという奴には何かがあったということだろう。
「はい。さすがシルバです。彼には裏の顔がありました」
「賭博場の事ではないのか?」
ニヤリと笑いながら答えるウィルはとても愉しそうだ。
手元の資料を見ながら更に続ける。
「いいえ。彼は酒屋を生業とする裏で、賭博場を経営しているのですが、更にその裏の顔があったんです」
緑色の瞳が怪しく光る。
「ほう…興味深い話だな。で?その裏の顔とは何だ」
机に肘をつき口元に獰猛な笑みを浮かべながらウィルの方を向き直る。