白銀の女神 紅の王



「あっ…けれど……」


ニーナは嬉しそうな笑顔から一転、思い出したように厳しい顔つきになる。

やっぱり嫌なのかもしれない…と、次に発する言葉を緊張しながら待っていると…



「お医者様が回数だけが原因だったわけではないかもしれないともおっしゃっていましたわ」

「え?他にも何か原因があるの?」


予想していた事とは違い拍子抜けする。

ニーナが相手をしてくれないというわけでなないことには安心したけれど、心を読む回数の他に倒れてしまった原因とは何だろうか。

不思議に思っているとニーナが固い表情のまま話しだす。



「お医者様はエレナ様の精神状態によって、能力に大きな影響を及ぼすのではないかとおっしゃっていまいた」

「精神状態……」


宴の夜を思い浮かべながらポツリと呟く。



「能力を使っていた時、エレナ様は何か不安を感じていたり、精神状態が不安定になっていませんでしたか?」

「あの時は感じていなかったと思う…」


あの日久しぶりの人前ということもあって緊張はしていた。

フォレスト伯爵の心が読めずに焦ったということもあったけれど、精神状態が不安定だったということはなかった。


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