白銀の女神 紅の王
「そうですか。けれど今後能力を使う時にはその点に気をつけてお使いください。エレナ様の感じる不安や怯えや恐怖、様々な感情が能力に影響を与える可能性がありますから」
「分かったわ」
様々な感情、ね……
どれくらいそんな感情を抱えると、能力に影響が出てくるのだろう。
さすがにそのテストはニーナ相手でも出来ない。
何が起きても動揺しないように気をつけなきゃ…
そうよ、シルバに無視されているくらいで気にしちゃダメ。
何日後宮に帰って来なくてもいいじゃない。
あの人は私を力で抑えつけているんだから…
頭の中がシルバの事で占めてしまう。
途端ツキンという痛みが襲い、眉を寄せる。
そしてその様子を伺っていたニーナが口を開いた。
「最近のエレナ様は本当にお元気がないですわ。城下へ行った日からずっとそんな感じです」
表に出していたつもりはなかったけれど、一番近くにいたニーナには分かっていたようだ。