白銀の女神 紅の王



そして、笑顔のニーナは、話しを続ける。

「シルバ様が王位についてから、この国は変わりました。」

どこか遠くを見つめるような話し方をするニーナ。

私の知らない10年に何があったのだろうか……



「城下の警備を徹底されて治安は維持され、爵位のない民にも平等の生活を与えてくださいました。アーク王国が資源豊かで住みやすい国だと言われる様になった所以は、シルバ様のご尽力があったからこそなんです。」

そう話すニーナの顔は、本当に穏やかで、優しさに満ち溢れていた。



「国民から慕われてるのね……。」


ツキン――――

言葉にした途端、またあの痛みが走った。


そんな私の変化に気付かないニーナは、興奮した様子で口を開く。



「もちろんです!シルバ様はずっとアーク王国の再建の為に動いていらっしゃいますから。多くの国民が、自分たちの為に国の再建をなさっているシルバ様のことをお慕いしています。」


ズキン――――

今度は、まぎれもない、胸を抉るような痛みが襲う。





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