白銀の女神 紅の王
「そんなことが……」
聞いていて身の毛がよだつ。
これほどの圧政を敷いていたとは思わなかった。
と、同時にアイザックス王が王としての資格を奪われて良かったと思った。
「シルバ様が王位に就いていなかったら、私も今ここにいない存在でした」
ニーナはその頃を思い出したのか、複雑な笑みを浮かべる。
きっとシルバは国民にとっての救世主だったのね…
出逢ったばかりの頃シルバは自分が前王の王位を奪った…と、まるで自分が国賊の様に話した。
ニーナからこんな話を聞かなければ、私はずっとシルバの事を誤解したままだった。
冷酷で冷徹で逆らう者には容赦ない人。
そんな人が一国の王に就いているなど不安だったけれど…
シルバは国民に望まれた王だった。
そこでふと思う……
「そう言えば…陛下のご両親はどこにいるの?もしかして、どこかに身を隠しているとか?」
王の玉座を狙ったくらいだ。
きっと両親に危害が及ぶ事を考えて、どこか遠くへ身を隠しているのかもしれない。