白銀の女神 紅の王
王城に来てからそれらしき人を見かけないし…
しかし私の予想が外れていたことは、目の前で悲しそうに眉を寄せるニーナによって証明された。
「陛下のご両親は随分前に亡くなられました…」
それは先程のアイザックス王の話をしている時よりも辛そうな表情だった。
「え……」
想わぬ言葉に衝撃を受ける。
シルバは一国の王といってもまだ若い。
両親がなくなっている筈はない……
そう思ったが、次に続いたニーナの言葉でその確信は脆くも崩れ去った。
「陛下のご両親は前王アイザックス王に暗殺されたのです」
「ッ……!」
ニーナの言葉に今度こそ言葉を失った。
「シルバ様のご両親は先々代の王と王妃でした。その先々代の王がこの国を治めていた頃は王の統治の下、平等で平和な国が栄えていました」
シルバのお父様は先々代の王。
まだ衝撃も引きやまぬうちに、ニーナは話を続ける。