白銀の女神 紅の王
これは同情……?
冷酷で冷徹だと思っていた人が衝撃的な過去を持っていた。
その過去を知って揺れ動くのは両親を失った悲しみが分かるからなのだろうか。
未来を見据えて国の再建を試みているシルバにしてみれば、こんな小娘に同情されたくないと思っているだろうが、もう今までの様にシルバを冷酷で冷徹な王だと思う事は出来ない。
そして………
「その為に私が必要なの?」
頬を流れる涙を拭うことなく何かを覚悟したようにポツリと呟く。
「国を再建すると言う事はシルバ様が揺るがない地位を守り続ける事でもあります。その為には、反逆者たちに王位を奪われるためにはいかないのです」
ニーナの真剣な顔つきからは、主であるシルバを真に尊敬している眼差しがひしひしと伝わる。
「だからどうかシルバ様のお力になってください」
心の底から切実に、けれど申し訳なさそうな声色で話すニーナ。
それはきっと私が能力を使うのを良しと思っていないことを知っているから。
それでも尚シルバの力になって欲しいというのは、ニーナ自身もこの国の再建を強く望んでいるからだろう。