白銀の女神 紅の王
もう夜も更けた。
王城の使用人も眠りについている頃だ。
こんなにも遅い時間まで起きている事となったのは私が眠れなかったから。
もやもやと晴れない心が拍車を掛けて…
考えれば考える程目が冴えて来たのだ。
そんな眠りに付けない私にニーナは「付き合います」と言って話し相手になってくれた。
ニーナと話をしていると楽しく、一時はシルバの事を忘れられるけれど…
いつまでもニーナを引き止めるわけにはいかない。
思えばこんなに夜更かしをしたのは初めてかもしれない。
優しいニーナに甘えてしまったわ。
「あとは自分で出来るからニーナはもう休んで」
「眠れそうですか…?」
心配そうな琥珀色の瞳がこちらを伺う。
「えぇ、何だか眠気が襲ってきたわ」
ふぁ…と欠伸をするような動きをすれば、ニーナはほっと安心したような表情になる。