白銀の女神 紅の王



昔の事を思い出し暗い考えに支配されそうになる。

ブンブンと頭を振り、思考を遮る。




「寝ましょう」


いつもの様にニーナが用意してくれた布団を持って、ソファーに横になる。

横になれば眠れるだろうと思って。



ソファーで寝るのは日課となってしまった。

ベッドメイクしてくれるニーナには申し訳ないが、後宮に設えてあるベッドは大きすぎて落ち着かない。

私はこのソファーがちょうどいいの。

ソファーといっても体を伸ばして眠れる程に大きい。

それにこのソファーもベッドみたいにふかふかしているし。

私にとっては立派なベッドだわ。

布団を体に巻き付けソファーに深く沈み込めば、心地良いクッションが眠気をもたらす。



これで眠れるかも……



そう思って目を閉じた時――――


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