白銀の女神 紅の王
「なら、お前たちはもう下がれ。」
後宮にいる侍女や護衛の人たちに向かって命じるシルバ。
しかし、慌てた様子でニーナが口を開く。
「ですが、護衛は……。」
あんな事があった後だ。
侵入者のあった後宮に護衛を付けるのは当たり前のこと。
ニーナの反論は正しかった。
しかし―――
「必要ない。俺一人いれば十分だ。」
シルバの一言で、助言は一刀両断された。
まさか、本当に後宮の護衛を解く事はないわよね……?
少し不安になる。
また、男が後宮に侵入するかもしれないと言う恐怖が拭えないでいるし…
なにより、今シルバと二人きりになりたくない。
不安を覚えつつも、ニーナを見上げると、溜息をついている。
「分かりました。」
「ッ……!」
シルバの言葉に、二つ返事で承諾するニーナ。