白銀の女神 紅の王
私だけにしかない能力で。
私だけにしか出来ない事を求められている。
最初は、ただただ能力を使う事が嫌だったのに。
今はその事実に少し嬉しいと感じてしまう自分がいて…
用が済めばきっと王城を追い出されるのは分かっていたけど。
少なくとも、反乱分子の件にかたがつくまでは、こんな風にニーナ達と笑いながら王城で暮らせると思っていた。
あの日がくるまでは―――
「お前と同じ能力を持っているという女が現れた。」
いつものように、何を考えているか分からない表情。
いつものように、感情の読めない声色。
けれど、投下された言葉に、衝撃が走った。
ともすれば聞き流してしまいそうなほどにスラリと言い放たれた言葉に、耳を疑いそうになる。
「え……今、何て……?」
いや、案の定何を言われたか一回で理解できなかった。
呆然とした声で、ベッドの上で持ちかえった書類をめくるシルバに今一度確認を取る。