白銀の女神 紅の王
「男性の名はキャロル・カーライル。女性の様な名にコンプレックスを感じています。」
イザベラの言葉に、うっ……と顔を赤くし、反応を示す男。
どうやら、イザベラが言った事は当っているようだ。
そして、尚もイザベラは続ける。
「歳は25で、男爵家出身。4年前、サウス地区から王城に上がり、騎士団に所属。任務では、前王アイザックスの残党討伐で負傷を負いながらも、只一人だけ帰還。」
すると、男は驚いた表情をする。
これも、本当の事らしい。
「その当時は、キャロルがアイザックス側の人間だと疑われていたようですが、それは全くの偽り。キャロル・カーライルは陛下に忠誠心をそそいでおり、とても信頼のおける人物かと。」
最後まで、自信のある表情を崩さなかったイザベラが、笑みを深めながらシルバを見つめる。
「どうだ?」
対するシルバも、表情を崩さず、男に問いかけた。
広間が静まり返り、男の返答を待つ。
「はい、その通りです。」
声高々に、肯定する男の言葉。
途端、おぉ……と、どよめく広場。