白銀の女神 紅の王



私の様に…ということは妾というのは側室なの?

じゃぁ、ご正室って……?



聞きなれない単語が出てきて疑問に思うも、これだけは分かっている。


シルバがイザベラを受け入れたこと………

私の時の様に、部屋を用意させたということは、そういうこと。




「黙れ。」

シルバが一言、冷たく、低い声で言い放てば、ガヤガヤとした広間が、一瞬で静かになる。



「イザベラ、今日からこの王城で生活してもらう。時が来れば、お前の能力を試す機会もあるだろう。」

その言葉に、妖艶な笑みを益々深めたイザベラが、微笑み…



「ありがとうございます、陛下。」

そう言って、王座のシルバから、私の方へ視線を向けた。



ズキッ―――――

その視線から逃げたくて、無言で立ち上がる。



「エレナ?」

シルバの訝しげな声。



「ちょっと……体調が思わしくないので、後宮に戻ります。」

俯いて、誰とも視線を合わせないまま呟き、シルバの返答を待たずに走り出す。



オイッと言う、シルバの呼びとめにも振り返ることなく―――



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