白銀の女神 紅の王
「陛下!」
嬉々として声を上げたのは、エレナと同じ力を持つと言う女。
そうだった……
イースト地区や国境付近だけでなく、ここにも“問題”があった。
「何をしている。」
肩まであるブロンドの髪を揺らしながら駆け寄って来た女に、冷たく言い放つ。
「陛下のお部屋へ行こうと思いまして。」
妖艶に微笑み、上目遣いでそう言う女。
頼りない肩ひもに、胸元の広く開いた夜着。
男ならば、欲しいと思う程の女だろう。
しかし――――
「俺の部屋は後宮だ。」
そして、後宮はエレナの部屋でもある事は女も知っている。
女は眉をピクッと動かし…
「陛下、私はいつになったら後宮に入れるんですの?」
腕を取られ、甘えるような声でそう言う女。
香水の匂いに眉を寄せる。