白銀の女神 紅の王
「こんにちは、エレナ様。」
「イザベラ…さん……?」
ニッコリと笑って立っていたのは、私と同じ能力を持つ女性、イザベラだった。
昨日は遠くからだったから良く見えなかったけれど…
改めて、近くで見ると、やはり綺麗な女性だった。
肩まで伸ばしたブロンドに、象牙色の綺麗な肌。
プクっとした唇は官能的で、女の色香を持っている。
「どうしたんですか…?こんなところにまで……。」
突如現れたイザベラに、動揺する。
目を合わせづらいのは、シルバの妾である事を意識しているからだろう。
「シルバなら、ここにはいませんよ?」
おずおずと答えるも……
「陛下に用事があるわけではないの。私は、貴方とお話がしたくてここに来たのよ。」
「わたし……と?」
イザベラの言葉に、ポカンとする。
キョロキョロと目を泳がせていた視線がイザベラに向く。
「えぇ、そうよ。ここじゃ何だから、入ってもいいかしら?」
そう言って、苦笑しながら両脇に控えた護衛をチラッと見るイザベラ。
確かに…護衛の人に話を聞かれるのも気が引けて、イザベラを後宮に迎えた。