白銀の女神 紅の王
もしもその噂が私の能力に関しての事だったら?
この人も私を排除しようとするの?
逃げなきゃ……
けどどうやって?
フード付きの黒いマントを着ている者達の方が優勢の様子。
このピンチを抜け出す方法を思案していたところに、思わぬ助けが入った。
「シ、シルバ様、恐れながらエレナを連れて行かれては困ります。それは、私が買った奴隷でして…」
ピンチを救ってくれたのは幸か不幸か、主人のウォルターだった。
床に跪いたまま恐々と話す姿は普段から想像もつかない。
「いくらだ?」
男は短くそう言う。
「へ……?」
ウォルターは呆気にとられる。
「この女をいくらで買ったと聞いているんだ」
三度目はないぞ?と眼光鋭く睨む男。