白銀の女神 紅の王
「いくらと言われましても……」
ウォルターは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、もごもごと喋る。
「とにかくその女には多額の金がかけられていたんです」
“多額”と言うだけで私を買い取った時にかかった金額を明らかにさせないウォルター。
「覚えていないと言うならばそれで良い」
シルバの瞳がスッと細まる。
そしてウォルターに向かって悠然と言い放つ。
「好きな金額を言え。そうすればその倍払ってやる」
「なっ……」
シルバの言葉にウォルターは弾けた様に顔を上げる。
その顔には本当にいくらでも良いんだな?と書いているようで。
金に欲目のないウォルターは頬が緩んでいた。
しかし「いや…けれど…」と何かを思い出したように身震いし、ウォルターは口を開く。