白銀の女神 紅の王
「まぁ待て。俺に“当て”がある。」
ニヤリと笑うデューク。
「ッ………!?」
デュークの言葉に、再び歩き出そうとした足が止まる。
“当て”だと?
同じ時間帯に王城へ帰り、同じタイミングでエレナがいなくなった事を知ったデュークに何故当てがあるんだ。
ふざけるのもいい加減にしろ……と、文句を言うために開きかけた口は、ウィルによって遮られる。
「僕も、協力できるかもしれません。」
デュークならともかく、ウィルまで……
「………言ってみろ。」
渋々歩みを止め、デュークとウィルの方向を向く。
すると、ウィルはふっと安心したように微笑み…
「ここじゃ何なので、執務室に行きましょう。」
ここならマズイ話なのだろうな……
デュークとウィルの“当て”に確かな確信を持ちながら、執務室に向かった。
パタンッ――――
最後に執務室に入って来たウィルが、そっと扉を閉める。
「それで……?」
一番奥にある自分の机に寄りかかる様にして、扉の方を振り返る。