白銀の女神 紅の王
「ここからは、僕ですね。」
「あぁ、頼むウィル。」
事前に話し合っていたかのような、ウィルとデューク。
そうして、今度はデュークからウィルへと話は渡った。
「僕は、この数週間、デュークとは別件で闇の組織“ブレイム”の調査を引き続きしていました。下っ端に監視をつけ、仲介人を経て、やっと幹部らしき人物たちまでつきとめたのです。」
またか………
まるでエレナの話にたどり着く気配もない話に、苛立ちは増すばかりだった。
しかし、ウィルは構わず話し続ける。
「そして、監視の報告によると、その幹部だと睨んでいた者達は週に一度、決まって、ある屋敷に行っていたそうです。」
“ある屋敷”
―――そこで、ウィルの表情が鋭いものとなった。
その表情を捉え、スッと目を細める。
「その屋敷とは?」
ウィルの目を見据えたまま、ゆっくりと問う。
言い知れぬ、嫌な予感がした―――
「フォレスト伯爵の屋敷です。」