白銀の女神 紅の王
恐らくエレナは……
「僕からの報告はまだあります。」
思考を遮る様に、ウィルが口を開く。
この有能な側近は、どれだけの情報を収集したと言うのだ。
「何だ。」
そう言えば、いつも穏やかな瞳を細めるウィル。
「この幹部達の動向を探っていると、驚くべき事が判明しました。ある監視に追わせていた幹部が、国境付近の衝突でギルティス王国側に加わっていた……と。」
「ッ………!」
ウィルの報告に驚く間もなく、今度はデュークが話し始める。
「ついでに言うが、俺が見張っていた奴と、ウィルが監視をつけていたブレイムとか言う組織の幹部は、真夜中に密会するほど仲の良い関係のようだ。」
イースト地区での暴動。
そして、その裏で起きた国境付近の衝突。
どちらにも、フォレストの部下が関わっていた……
「これで、ハッキリした。今回のこの暴動と国境付近でのギルティスとの衝突。どちらも小さな騒動で終わった理由……。」
それは、まるで押せば引くように……
すぐに現場に赴かなければならないほど大きくもなく。
けれど、収拾に向かわざるを得ないような暴動。