白銀の女神 紅の王
対するウォルターはやはり分かっていない様子。
男はそんなウォルターの反応に呆れた表情を浮かべ、愉しそうに口を開く。
「確か闇の賭博は違法だったな。こうして現場を押さえているところだ。このまま賭博場の主人を捕らえる事も出来るが?」
「っ………!」
男の言葉にぐっと押し黙るウォルター。
やっと自分の立場を理解した様子のウォルターに、男はクツクツと獰猛な笑みを見せる。
「ここで素直に金を受けとって女を手離すか、申し出を受け入れずに牢屋に放り込まれるのはどちらが良いか選べ」
さぁ選べ…と言う男の瞳は追いつめられた獲物をジワジワといたぶるように愉しそうだった。
「わ、分かりました」
ウォルターは悔しそうにそう呟く。
「話の通じる相手で良かった。今日はお前に免じて、この賭博場に関しては不問にしてやろう。」
その姿に男は満足げな笑みを浮かべた。