白銀の女神 紅の王
パタンッ――――
「では、俺は兵士たちに明日の件を連絡した後に休ませてもらう。」
「僕も、少し調べ物をしたら休みます。」
それぞれの部屋へ戻って行くウィルとデューク。
「あぁ。」
背を向けて歩こうとすれば、デュークから「オイ」と呼びとめられる。
「一人で先に行くなよ?」
「分かっている!」
ニヤリと笑って冷やかすデュークに、投げやりに答える。
全く………
デュークの前で一瞬でも気を抜くと、最後までこうだ。
しかし、デュークの助言で冷静になれたのも確か。
チッ……生簀かない奴だ……
そう思いながらも、後宮へ足は向かう。
すると、後宮の前に小さな人影が目に入る。
「シルバ様!」
後宮の前で待っていた人物が、こちらに気付く。
「ニーナか。」
小走りで駆け寄って来たのは、ニーナだった。
「どうした、こんな時間に。」
声をかければ、勢いよく頭を下げるニーナ。