白銀の女神 紅の王
ロメオの妻になると言うならいっそ……
一瞬、負の感情に囚われたが―――
フンッ…何を馬鹿な事を…という声に導かれる様に見上げれば…
相手を見下すかのような笑みを口元に浮かべるシルバ。
次の瞬間には、フォレスト伯爵とロメオに見せつけるかのように、私を抱き寄せ―――
「エレナは俺のものだ。」
ドキッ―――――
シルバの言葉に、心臓がバクバクと暴れ出す。
今まで、コレとかソレとかばっかりで。
モノみたいに扱われていたけれど……
何で、こんな時だけ名前を使うの?
誤解してしまう………
違うのに……
シルバは、本気で言っているんじゃないわ。
これは、フォレスト伯爵のペースを乱す為の演技よ。
勘違いしちゃだめよ、エレナ…
「この状況で、よくそんな事が言えるものだ。」
そして、案の定雲行きが怪しくなるフォレスト伯爵の表情。
シルバの作戦は、成功したようだ。