白銀の女神 紅の王



こんなにシルバの事を憎んでいるフォレスト伯爵だもの…

きっと、無事では済ませられない。



シルバの大きな背中を見つめながら、不安で心臓が押しつぶされそうになる。



シルバが傷つくのは見たくない…

これ以上、フォレスト伯爵を煽るような事はやめて……

そう願って、シルバの服をキュッ…と握るも―――



「雑魚がいくら集まろうと、負ける気はしないな。」

スッと剣を抜き、その切っ先をフォレスト伯爵に向けるシルバ。

シルバの動きに、フォレスト伯爵の部下たちは、慌てて剣に手を添えた。




「その見下した態度も今のうちだ。」

そう言って、フォレスト伯爵は右手を上げる。

その合図に応えるようにして剣を抜く部下たち。

朝の静かな泉に、張り詰めた緊張が走る。





ダメ………


頭の中で、警鐘が鳴り響く。


このままじゃ、シルバは……


頭を過った最悪の結末に、ブンブンと首を振る。



どうすれば、この状況を切り抜けられるの?

どうすれば………



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