白銀の女神 紅の王
イースト地区再建の阻害と、混乱。
そして、王位を奪おうと反乱を企んでいた事を、たった一言で済ませようと言うのか?
剣を握る手が、怒りで震える。
「もう王位を奪おうなどという反乱は起こさない。ブレイムも解散する。」
「それで俺がお前を許すとでも?」
必死に取り繕うフォレストを、軽蔑のまなざしで見下ろす。
お前は俺のものを欲しすぎた……
金と王位、そして――…
「金は返す。そうだ!あの女の代わりも探す。だから、命だけは……」
フォレストの言葉に、ピクッと反応する。
「エレナの代わり…だと?」
声が酷く掠れる。
「そうです。あの女は陛下には相応しくありません。」
明らかに纏う空気が冷たくなったことに気付かないフォレスト。
そればかりか、不利な形勢を持ち直したいとばかりに、口を開く。
「特別容姿が美しいでもなく、ニコリとも笑わない女など…。アレは強情そうな女でしょう。」
ニタリと粘着質な笑みを浮かべたフォレスト。
ギリッ…と奥歯を強く噛みしめ、怒りで顔を歪ませるが、目の前の男の口は減らない。
「私が、アレよりも容姿端麗で、家柄も高貴な者をご用意致します。必ずや陛下の目に適う者を…「黙れッ!」
何かがキレた音がした…―――