白銀の女神 紅の王
そして、デュークの視線が泉の方へ向いたかと思えば…
「ッ……何があったんだ?」
泉のほとりで倒れているエレナを見ただろうデュークが、小さく息を飲んだ後に、説明を求めた。
「俺を庇って、コイツらの部下にやられた……。」
「何だと!?」
デュークの焦燥感の混じった声に、更に苛立ちは増す。
それは、目の前のフォレストたちにではなく。
ましてや、デュークにでもなく。
まぎれもない自分に対して……
エレナが矢に倒れる光景を、ただ見ている事しか出来なかった自分に対しての怒りだった。
しかし、自分に対する怒りで、少しは冷静になれた。
「とにかく、エレナの治療が先だ。コイツらは、王城に連れ帰る、いいな?」
有無を言わせないデュークの問いに、グッと言葉を詰まらせる。
「ギルティスがどう関わっているのかも聞き出さなければならない。このアーク王国の国王としての自覚があるなら、ここは引くんだ。」
そう言って、デュークは、掴んでいた腕を離した。
そして、デュークはその場の収拾にあたる。
今だ剣を構える俺に、見張りをつけ、救護班と共に、エレナの方へ向かった。